いたわりの効果が半端じゃない件
他の人をいたわると自分のストレスが無害化!?
今すぐ、他の人をいたわり、自分のために、利他的になろうと思う研究結果を紹介します。
ニュ ーヨ ーク州立大学バッファロ ー校による 、ある画期的な研究では 、 1 8歳から 8 9歳までの 1 0 0 0名のアメリカ人を対象に 、 3年間の調査を実施しました 。参加者たちは毎年 、過去 1年間のストレスについて報告しました 。たとえば家庭の危機や 、経済的な問題や 、愛する人の死など 、大きなストレス要因となるできごとです 。
さらに 、奉仕活動にどれくらいの時間を使ったかも報告しました 。たとえば 、教育委員会や教会の委員会活動に参加したり 、コミュニティガ ーデン (地域住民の共同農園や花壇 )の手入れや献血運動に協力したりするなど 、地域社会をよくする活動に参加することです 。また 、医師の診断で新しい病気が見つかったかどうかも報告しました 。風邪のような軽度の疾病ではなく 、腰痛 、心臓血管疾患 、がん 、糖尿病などの重度の疾病です 。
奉仕活動を行っていなかった人びとの場合は 、離婚や失業などストレスの多いできごとを経験するたびに 、新しい疾病を発症するリスクが高くなっていることがわかりました 。
ところが 、定期的に奉仕活動を行っている人びとには 、そのようなリスクは見受けられませんでした 。強いストレスを感じるできごとがあっても 、健康への影響はまったく見られなかったのです 。
さらに研究者たちは別の実験を行い 、人の手助けをすることが寿命に与える影響を調べました 。
調査はデトロイト地域の 8 4 6名の男女を対象に 、 5年間にわたって実施さました 。研究の開始時に 、参加者たちはふたつの質問に回答しました 。ひとつは 、 「過去 1年間に何回くらい深刻なできごとを経験したか 」 。もうひとつは 、 「友人や近所の人や同居していない家族の手助けにどれくらい時間を使ったか 」という質問です 。
それから 5年間 、研究者たちは 、訃報や公的な死亡記録などを確認して 、参加者のうちで亡くなった人びとを調べました 。その結果 、やはり 、いたわりはレジリエンスをもたらすことがわかりました 。日常的に周りの人の手助けを行っていない人びとは 、ストレスの多いできごとが起こるたびに 、死亡リスクが 3 0 %も増加していました 。
しかし 、日常的に周りの人の手助けを行っている人びとには 、ストレスによる死亡リスクの増加はまったく見られませんでした 。それどころか 、いくつものトラウマ体験がある場合でさえ 、周りの人の手助けをしている人の死亡リスクは 、大きなストレスを経験していない人の死亡リスクと変わらなかったのです 。まさに 、ストレスの害から完全に守られているようでした 。
他の人をいたわり、利他的にしていれば、自分のストレスの害から完全に守られてしまうんです。これは本当に素晴らしい実験結果であるとともに、ギバー「他の人に与える人」が、成功しやすく、幸福であると言う研究結果にもうなずけるといったものです。
とにかく、自分の周りの人をいたわり、助ける事を、私の行動規範にしようと、改めて思い出しました。