新たな事に挑戦できるたったひとつの「合言葉」
ポイントは、失敗しても全然構わない!!との考え方
やり抜く人の9つの習慣で、またまた非常に興味深い研究結果が示されていたので紹介します。
結論は、新たなことに自信と活力を持って挑戦する方法は、失敗しても良いと開き直る事です。
以前に、やり抜く力であるグリットを養うためには、自分の能力以上の作業や知識の習得を目指す意識的な努力と自分の能力に合ったフロー状態の作業や知識の活用を繰り返す必要があるという記事を書きました。
つまり人生で成功するために最も必要なグリットを身に付けるためには、自分の能力以上の作業や知識の習得を必ず目指さねばなりません。しかもそれを繰り返す必要があります。
その記事の時に具体的に書きましたが、自分の能力以上の作業をしている状態は、非常にきつい状況で、不安や怒りや焦燥などを感じることがわかっています。
つまりその状態は、
すべての人にとってきつい状況であることに変わりはありません。そのためエネルギーとして高い障壁になるので、諦めてしまったり、飽きてしまったり、見て見ぬふりをしてしまったりして、結局挑戦を諦めてしまうことになりかねません。
それを防止する手段の1つが、失敗しても良いと開き直るということです。
非常に簡単で、「えっ、それだけ?」と思う人もたくさんいると本書では書かれていますが、失敗したくないから新たな挑戦は怖いのに、こともあろうに失敗してもいいと思いなさいと言われても納得できるはずがありません。
と本書では書かれています。
しかしながら、失敗してもいい、失敗なんて何でもないと考えると実際に失敗する確率は大幅に低くなるという研究結果が出ています。
本書では、なぜそうなるのか?の理由も説明しています。
目標に挑戦する場合には、2つのタイプがあり、証明ゴールと成長ゴールがあると説明されています。
証明ゴールは、その名の通り、自分の能力を証明するために力を発揮しようとします。
一方成長ゴールは、そこで出会う困難を学びという視点で捉える事ができると述べています。
つまり、その目標で失敗してもいい、失敗なんて何でもないと考えると、これは学びであるという成長ゴールにつながるという理屈です。
研究では、成長ゴールを持つ学生、つまりテストは新たな問題解決の仕方を学ぶ学びである場と思っている学生は、どれほど問題を難しくしたり、集中を妨げても、彼らのモチベーションは高いままでした。実際、成績も良かったそうです。
つまり自分の能力を示そうとするのではなく、新しい目標で学びの機会を増やし、自分を成長させようという意識を持っている人が、目標達成する確率が高くなるということが研究結果でわかりました。
新しい目標をやるからには、そのことに興味を持ち、価値あることだと信じる事が大切です。そのことがあなたの成功へのモチベーションを高め、同時につまらない失敗をする確率を低めてくれるからです。
本書は最後にこのように結んでいます。
この理屈は、キャロル・デゥエック博士のやればできる成長マインドセットの理論に非常に似ています。
証明ゴールは、本理論での「こちこちマインドセット」、成長ゴールは、「しなやかマインドセット」ととても似ています。本理論でも、「やればできる!」と考えている「しなやかマインドセット」を強く勧めております。
子供も大人も、成長マインドセットを持っている人が成功する、最後までやり遂げる力を持っているのでしょう。
ぜひ成長ゴールを設定し、成長マインドセットを育てる努力を欠かさずやろうと思い至った次第であります。
そしてその合言葉は、「失敗しても全然構わない」「だって、私は、これからもっと成長できるから」なのかもしれません。