壮絶な苦しみが繁栄をもたらすかもしれない件
壮絶体験から繁栄した有名人
まだ断言はできませんが、おそらく真理だと思っています。
それは、「途方もない苦しみや壮絶な経験は、後の繁栄につながる」です。
紛れもない事実だと、私は考えております(断定的…)。
実際、このような例を探せば枚挙に暇がありません。
例えば、
①サッカー選手の長谷部誠さんは、クラブ移籍を画策した際、失敗したのち、監督の怒りを買い、3ヶ月から4ヶ月、全くボールを使った練習をさせてもらえませんでした。
その後の長谷部誠さんの活躍は、皆さんが知っている通りです。
②朝ドラ「まんぷく」のモデルとなった、安藤百福は、武器を横流ししたという無実の罪を着せられ、憲兵隊に拷問をさせられますが、その絶体絶命のピンチを切り抜けてからは、日本一の金持ちと呼ばれるほどの大富豪になりました。
③今現在の最高齢の男性は、アウシュビッツ収容所からの生き残りの男性です。
収容所生活はとてつもないほどの理不尽を経験し、死んだ方がよっぽど楽だと言われるほど、辛い状況であり、普通の人が簡単に想像することができないほど辛く、想像することすら不可能と言われています。
その経験をした男性が、最高齢である事実…。
④「しょこたん」ことを中川翔子さんは、学生時代に壮絶ないじめを受け、不登校を経験しています。その時のクソみたいな経験から、大きな成長を遂げ、今では芸能界で自分の趣味や好きなことを活かして成功しています。
⑤サヘル・ローズさんの人生は非常に壮絶なものでした。
イラン・イラク戦争のあった1985年に、サヘルさんはイランで生まれました。
多くの子どもたちや大人が家や家族を奪われていた時代でした。サヘルさんも4歳の時に居場所を失い児童養護施設に行くことになります。施設での日々はとても孤独なものでした。誰かの愛情をいつも求め、感情を失うこともたびたびあったそうです。
サヘルさんは元々の名前や生年月日はいまだにわかりません。サヘル・ローズという名前はまだ当時大学生だった引き取り手、養母のフローラさんが7歳のサヘルさんにつけてくれたお名前です 。
高い身分でもあったフローラさんの家族はサヘルさんを養子にすることに反対、フローラさんとサヘルさんは家から追い出され、知り合いを頼って日本に来ることになりました。フローラさんは、本当はご家族に許してほしかったそうですが、叶わず日本に来るまでの飛行機の中でずっと泣いていたそうです。
サヘルさんが8歳の時の出来事でした。
日本に移り住んだサヘルさんとフローラさんでしたが、残念ながら同居していた方にサヘルさんが虐待されるなどの目にあってしまい、家を出て公園の土管で寝るホームレス生活に陥ります。食べるものもない、家もない、小学生には相当きつかったと思います。その生活を救ってくれたのは学校の給食調理員の方でした。毎日同じ服を着ているサヘルさんに気付き、自分の家に住まわせてくれて、アパートのお世話までしてくれました。人生の恩人だそうです。
さらに小学6年生での転校を機に、学校でのひどいいじめが始まりました。
イラン人や中東の人に対するイメージが悪かった時期であり、その後中学生になってもいじめはエスカレートし続けていきました。帰宅途中に泣くこともしょっちゅうでしたが、家では母を心配させまいと、笑顔で明るく振る舞う姿を演じていました。
しかしその我慢も限界に近づきます。
ある時サヘルさんは学校を早退して部屋で自殺することを考えました。しかしその時に部屋に帰るとなぜか働きに出ているはずのフローラさんがいました。サヘルさんは「もう疲れた、、」と母に告げると、「私も、、、」と母も泣き始めたそうです。
そこで母と抱き合うとフローラさんが思いのほか痩せこけていて、しわで手がゴワゴワになっていることに気づきました。そこでサヘルさんは思いました。「自分のために全てを捨てて生きた母がこんなに年老いている、そして自分はその母にまだ何も恩返しができていない。それなのに“死にたい”と考えて、なんて身勝手なんだ」と。
そして「お母さんを幸せにするために生きたい」と生きる希望を取り戻します。その後も続くいじめをこの決意を支えに乗り切ったのです。
そして高校から大学、そして声優の専門学校を卒業して、今のタレント・女優としての仕事に就くことになります。ちなみに「芝居をするならちゃんとした日本語を」と猛勉強したサヘルさんの日本語は本当に完璧で美しいものです。
このような、負の経験から、大きな成長遂げる現象は、心的外傷後ストレス成長と言われています。
このような壮絶な苦しみが、自分の成長に、大きく関わっているかもしれないということが最近の研究でわかってきています。
もちろんストレスは、害になるという事実は紛れもない真実で、PTSD「心的外傷後ストレス障害」という病名は広く知れ渡っています。
しかしながら、
PTG「心的外傷後ストレス成長」は、PTSDと同時に、起こっているかもしれない現象だと言われています。
負(マイナス)の事実と正(プラス)の事実の場合、負(マイナス)の事実の方が、すぐに早く、情報が伝達され、広く知れ渡るようですが、正(プラス)が、希望が持てる事は事実です。
ちょっとでも早くPTG「心的外傷後ストレス成長」が、一般社会に広まることを願います。
そして、PTG「心的外傷後ストレス成長」の事例をできるだけ見つけてみたいと思います。どんな態度、物事の捉え方の人にPTG「心的外傷後ストレス成長」が起こりやすいのか、調べたいと思っております。